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白鵬翔 06年NEWS22

 日刊スポーツ 7月6日目
<抜粋> 白鵬5連勝で勢い
綱とりに挑む大関白鵬(21)が2日目から5連勝で勢いが出てきた。この日の琴奨菊戦は、立ち合いすぐに左上手を取ると、右も差して万全の体勢に組み止めた。そこから勝負を急がず、琴奨菊のバランスが崩れかけたところを左からの上手投げで仕留めた。「投げで崩して前に出ようと思ったが、左上手が離れそうだったので」と、スラスラと取り口を説明した。「下半身が崩れていないのがいい」と、自信を深めた様子。  



 毎日新聞 7月6日目
<抜粋> 
○白鵬 立ち合いは良かった。崩して前に出ていこうという気持ちだった。  



 サンスポ 7月6日目
<抜粋> 
横綱の座へ向かう足取りが、日増しに力強くなっていく。立ち合いからもろ差しを狙った白鵬が、当たり勝った。下がった琴奨菊の左上手をがっちり取り、十分の右四つになると、土俵中央で豪快な上手投げだ。初日は同じモンゴル出身の新小結朝赤龍に屈したが、2日目から5連勝。口数こそ少ないものの、「相手を崩して前に出るという気持ちだった。立ち合いはよかった」。綱とりへ自信を深めている。北の湖、大鵬に続く史上3番目の若さ(21歳4カ月)での横綱昇進を狙っているが、心構えはすでに横綱の自覚を芽生えさせている。最近、自らのサイン(名前)を書くとき、気の抜けた流し字ではなく、しっかりとした文字で書くようにしているのだ。名古屋入り後、食事に出かけたときだった。その店で大鵬、玉の海、琴桜、北の湖の4横綱のサイン色紙が飾られていた。なかでも気に入ったのが大鵬のもの。引き締まった字体に心を奪われた。しこ名の由来の1つに、白い肌が現役時代の大鵬に似ているからと、つけられた縁もある。幕内最多優勝32回を誇る昭和の大横綱から、筆遣いからして“気構え”を示すことを教わった。「(肩の力が抜けて)初日に負けてよかったのかもしれない」。綱とり場所の初日に敗れて横綱に昇進した力士は過去6人いるが、そのうち3人が優勝を果たしている。完全に勢いを取り戻した白鵬が、頂点獲りに加速する。(江坂勇始)  



 サンスポ 7月15日目
<抜粋> 白鵬、徐々に安定飛行へ-「肩の力が抜けてきた」
引き技での勝利ながら、2日目からの連勝は6に伸びた。綱とりを懸ける白鵬は徐々に安定飛行へ入りつつある。一発の出足がある垣添をつかまえられず、押しに後退した。だが慌てない。「相手の足が流れているのが見えたから」と自然に体が反応して引き落としを決めた。完ぺきな相撲を15日間取り切るのは難しい。守勢になった時に素早く対応できたことが収穫と言える。まさかの黒星スタートとなった翌朝は、けいこが終わるとすぐに部屋へ引っ込んでしまった。しかし、星が伸びるにつれて余裕も出てきたようで、けいこ終了後は連日、サインを求めるファンに気軽に応じている。この日は元横綱輪島の輪島博さんがけいこを見学に訪れ「一気に頂上まで登ってもらいたい」とエールを送った。優勝14回、うち名古屋場所で4度優勝の元横綱とは前夜に会食した際「名古屋をもっと好きになれ」とハッパをかけられた。21歳の若き大関は「だんだん落ち着きというか、肩の力が抜けて楽しく取れるようになってきました」と、序盤とは違う心境を口にする。後半戦に向け、視界は良好と言って間違いないようだ。



 日刊スポーツ 7月7日目
<抜粋> 白鵬が6勝目
大関白鵬(21)が、西前頭3枚目垣添を下して6勝目を挙げた。立ち合いで若干立ち遅れたが、突っ張りで相手を突き起こすと、最後は引き落とした。「だいぶ気楽に取れるようになってきた。肩の力が取れている。初日と違ってきたよ」と、いい波に乗ってきた。前師匠の熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)も「本来の姿に戻っている。今のまま大事に取って欲しい」と満足げだった。  



 毎日新聞 7月中日
<抜粋> 
◇危ない相手の稀勢の里に張り差し
「がむしゃらに出てくる怖さがある。危ない相手」。白鵬を指導する熊ケ谷親方(元前頭・竹葉山)が警戒していたのが、20歳の稀勢の里だ。今場所は琴欧州、魁皇の2大関から白星。その出足をどう止めるか。立ち合い、白鵬は左からの張り差しで左四つになった。左前みつを取る本来の形ではないが、「けいこで左から攻めて良かったから」と白鵬。場所前に稀勢の里がいる鳴戸部屋に出げいこに行った感覚を覚えていた。稀勢の里に右上手を取られたが、下手投げなどで相手の上手を切り、双差しから一気に出た。先場所、新大関で優勝し、今場所は綱取りに挑む。北の湖理事長は「優勝争いで離されると意味がない」と話す。21歳と若く大関在位も短いため、連覇が大前提という腹積もりだ。初日の黒星後7連勝したが、朝青龍、栃東も好調なだけに道は険しい。一度は綱取りを逃し、再挑戦の末、大願成就を果たした安治川親方(元横綱・旭富士)は「体調を維持するのは大変だが、自分との戦い。重圧に負けないでほしい」とエールを送る。白鵬は「体調は大丈夫。硬くならず体も動いている」と少しずつ手応えを感じている。【村社拓信】  



 毎日新聞 7月9日目
<抜粋> 
◇白鵬、痛恨の2敗目…鋭い立ち合いなく
綱取りを狙う場所で、痛恨の2敗目。伏目がちに支度部屋に戻ってきた白鵬は、記者の質問にもどこか上の空。黒星の重さに落胆の色は隠しきれなかった。15日間、一番たりとも失敗をしないことは容易ではない。横綱という大願が目の前にぶらさがっていればなおさらだ。この日の失敗は安易にまわしを狙いにいったことだ。いつもの低く鋭い立ち合いがなく、まわしに手が届かない。当たりが不十分なうえに雅山が左脇を固めて出てきた。この段階で白鵬の流れではなくなった。突き起こされ、辛うじて左の下手に手をかけたが、前に出ようとした瞬間、強引に頭の後ろを押さえつけられ、両手を土表についた。過去9勝3敗と合口のいい相手。それだけにまわしさえ取れば何とかなる、そんな心の隙がなかったか。北の湖理事長は「横綱昇進の目安は13勝以上の優勝」と話し、「(綱取りは)かなり厳しい。10日目までに1敗ぐらいでいかないと。(朝青龍との)2差は大きい」可能性は残っているが、もう後はない。「(気持ちの)切り替え?(大事なのは)そこらへんですね」と白鵬。残り5番。もう開き直るしかない。【長谷川隆広】  



 スポニチ 7月中日
<抜粋> 
白鵬、同世代のホープを退ける
白鵬は相手得意の左四つになりながらも、うまく料理した。20歳の稀勢の里は、場所前に鳴戸部屋に自ら足を運んでけいこするなど意識する存在。「これからどんどん強くなってくるので、一緒にけいこをやってもっと頑張りたい」と言う。そんな1歳年下で同世代のホープを退け「まあ落ち着いて。硬くならずに体が動いている」と静かに話した。一方、2度目の挑戦も敗れた稀勢の里は本当に悔しそう。「駄目だ、駄目だ」と繰り返し、唇をかみしめていた。



 日刊スポーツ 7月中日
<抜粋> 白鵬、1敗で後半戦へ
大関白鵬(21)が1敗をキープした。新小結の稀勢の里に先に右上手を取られたが、左下手投げで応戦。相手の上手を切った後はもろ差しになり、一気に寄り切った。「落ち着いて右上手を切れたかなぁ」。黒星を喫した初日と違い、すっかり落ち着きを取り戻した。「自然といえば自然。考えているといえば考えている」。頭と体がいいリズムで動いている。9日目は大関とりに挑む雅山と対戦。綱とりへ向け、いよいよ上位との対戦に突入する。  



 サンスポ 7月中日
<抜粋> 
白鵬「落ち着いて」7連勝
黒星発進から7連勝。照国、双葉山以来となる大関在位2場所通過での横綱昇進を目指す白鵬は、粘る新小結稀勢の里を寄り切り。「落ち着いていい体勢になれた。(稀勢の里は)これからどんどん強くなる。これから何十回も当たる相手」。中日を終えて「体力的には今のところ大丈夫。硬くならずに体もちゃんと動いている」と充実の表情だった。  



 日刊スポーツ 7月9日目
<抜粋> 綱とりピンチ!白鵬2敗目
綱とりを目指す大関白鵬(21)が、関脇雅山(28)にはたき込まれ、綱とりがピンチになった。立ち合いで左前まわしが取れず、慌てて頭を下げたところを、雅山に頭を押さえつけられるようにしてはたき込まれた。「足がそろった。頭を下げすぎた。立ち合いは悪くない」。支度部屋では普段と同じ冷静な顔つきだったが、口数は少なく、ボソボソと話した。13勝以上での優勝が横綱昇進の条件だけに、6日間を残しての2敗目は苦しい。大関、横綱戦が控える中で、全勝を守った朝青龍とは2差がつき、北の湖理事長(元横綱)も「この1敗はきつい。もう負けられない」と言った  



 日刊スポーツ 7月9日目
<抜粋> 白鵬2敗…綱とりピンチ
白鵬が綱とりへ厳しい2敗目を喫した。立ち合いで左前まわしが取れず、慌てて頭を下げたところを、雅山に頭を押さえつけられるようにしてはたき込まれた。初日朝赤龍に敗れてから、危なげなく連勝を続けてきたが、先場所も苦杯をなめていた雅山に痛い黒星を献上した。「足がそろった。頭を下げすぎた。立ち合いは悪くない」。支度部屋では、普段と同じ冷静な顔つきも、口数は少なく、ボソボソと話した。13勝以上での優勝が綱とりの条件になるだけに、残り6日間を残しての2敗目は大きい。これから大関、横綱戦が控える中で、全勝を守った朝青龍とは2差がついてしまった。北の湖理事長も「この1敗はきつい。もう負けられない」と言った。帰り際、白鵬は10日目に対戦する把瑠都が、琴欧州を豪快に寄り切った相撲をじっと見詰めた。綱とりはピンチになり、必死に目の前の相撲に集中しようとしていた。  



 スポーツ報知 7月9日目
<抜粋> 白鵬バッタリ2敗、綱取りピンチ
新横綱誕生の夢が遠のく黒星だ。白鵬は立ち合い、雅山の前まわしに手が届かない。突き起こされながらも、左まわしに手がかかった。その瞬間に待っていたのは、元大関の老獪(ろうかい)な引き技。前のめりに落ち、逆立ちするように両足が跳ね上がった。支度部屋では「頭を下げすぎた」と静かに敗因を振り返った。先場所はともに初優勝をかけ、優勝決定戦で退けた相手。復しゅうに燃えていることは容易に想像でき、油断はなかった。前夜はジェット・リー主演のアクション映画「スピリット」を見て気分転換。起きてからは、雨が降りしきる中で十両・龍皇と17番の申し合いをこなして因縁の対決に備えた。「思い切り行くのが一番」と予告した通りに立ったつもりだった。だが、肝心の足が前に出ていない。初日の黒星で払しょくしたはずの重圧は、無意識のうちに体に宿っていた。昇進のためには、もう1敗も許されない。北の湖理事長(元横綱)は「残りは自分の力を信用して取ればいい。ただし(無敗の)朝青龍との2差は大きいよ」と話す。1949年夏場所で一場所15日制が定着して以降、9日目までに2敗しても昇進した横綱は朝潮、柏戸、玉の海、武蔵丸、3代目若乃花の5人。まだ可能性はあるが状況は厳しくなった。帰り際に、気持ちの切り替えはできるか、と問われて「まあ(大事なのは)そのへんでしょうね」と引き揚げた。10日目には新鋭・把瑠都の挑戦を受ける。 



 サンスポ 7月9日目
<抜粋> 白鵬2敗、もう負けられん…雅山のはたきにバッタリ
視線が宙にさまよう。館内の大きなため息も耳に入らない。首をかしげた白鵬が、痛恨の2敗目。綱とりへ黄信号がともった。先場所は本割で敗れ、優勝決定戦で下した雅山が相手。右かち上げで踏み込んだが、左で前まわしを狙ったが届かない。もう一度左前まわしを取りにいき、指がかかった。だが、出ようとした瞬間にはたかれ、両手がべったりと土俵に着く。勢い余って両脚が宙に浮き、まるで倒立するような形で崩れ落ちた。「立ち合いは悪くなかったと思う。なかなか頭をつけられなかった」。2日目から続いていた連勝は「7」でストップ。支度部屋では終始うつむき、絞り出すような声で敗因を振り返った。日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)も硬い表情で、白鵬の横綱昇進について、「13勝以上の優勝がめど。もう負けられませんね。精神的に非常に追い込まれた」。綱とりへ、もう1つも落とせない。朝青龍が全勝を守ったため、横綱、大関戦を迎える前に早くも2差がついてしまった。10日目は、大関琴欧州を力強く寄り切った気鋭の把瑠都と対戦。場所前は三保ケ関部屋へ2日連続で出げいこし、把瑠都と19番をとって12勝7敗だったが、相手に突っ張られて押し出される場面もあった。初優勝がかかった夏場所千秋楽の初対決では、上手出し投げで一蹴したが、今回はそれ以上のプレッシャーがかかる。「疲れは大丈夫です。気持ちを切り替えるしかない」。史上3人目の大関2場所通過、21歳4カ月で史上3番目の年少横綱昇進(昭和以降)へ。歴史的偉業に挑む白鵬に、真価を問われる正念場がやってきた。  



 スポニチ 7月9日目
<抜粋> 痛恨の2敗目!綱獲り崖っ縁
大相撲名古屋場所9日目(17日・愛知県体育館)、綱獲りの白鵬が崖っ縁に追い込まれた。雅山にはたき込まれて痛恨の2敗目。来場所の横綱昇進の目安は13勝以上の優勝とされており、もう1敗もできない状況となった。2場所ぶりの賜杯奪回を目指す朝青龍は、琴光喜を下して初日から9連勝。栃東が千代大海に敗れて初黒星を喫したため、単独トップに立った。 土俵上に両手をついた瞬間、白鵬は大きくため息をついた。勝ち越しをかけた大事な一番の相手は雅山。すでに4敗を喫し、大関復帰へ生き残りを懸けて必死に向かってきた元大関に屈した。痛すぎる2敗目で、綱獲りに黄信号が点灯した。「左まわしにこだわりすぎたかもしれない。勝ち越しへの意識?それはなかったけど…」立ち合いで右を差したが、肝心の左上手を引けなかったことで、焦りが生まれた。前に出て、左まわしに手がかかろうとしたところでタイミングよく右に回り込まれ、豪快にはたき込まれた。北の湖理事長(元横綱)の表情も硬かった。「この2敗は厳しい。朝青龍と2差になったことで、追いかける方は後がない。もう負けられない」と説明。数字よりも、精神的な重圧が今後の敵となると予想した。取組前には「横綱になる以上は、13勝以上での優勝がメド。準優勝なら内容次第」と話していたが、朝青龍が上り調子なだけに、極めて厳しくなった。6月下旬の名古屋入り後はテレビで「暴れん坊将軍」などの時代劇を見てリラックスした時間を過ごし、プレッシャーを和らげていた。「よく眠れているし、疲れはない。負けたことはしようがないですよ」。帰りの車に乗り込む前、自分に言い聞かせるように話した。勝利への執念はまだまだ消えていない。だが、白鵬が大きな正念場を迎えたのは確かだ。  



 デイリースポーツ 7月9日目
<抜粋> 白鵬が痛恨2敗目「頭下げ過ぎた」
大相撲名古屋場所9日目(17日・愛知県体育館)、痛い星を落とした。白鵬は立ち合いで左前まわしが取れず、いったん体を離した。短い突っ張り合いの後で再び左上手を狙いにいった直後、雅山に頭を押さえられて両手を土俵についてしまった。支度部屋では腕組みをして目を閉じた。「左前まわしにこだわり過ぎた?多分そうでしょうね。踏み込みは悪くなかったが、頭を下げ過ぎた」。前日は名古屋名物のひつまぶしを食べて後半戦へ英気を養ったが、それも実らず、先場所も黒星を喫した雅山に苦杯をなめさせられた。北の湖理事長(元横綱北の湖)が示した昇進ラインは「13勝以上の優勝か優勝に準じる成績」。9日目まで朝青龍が全勝をキープしており、綱とりへもう1敗もできない苦境に追い込まれた。「気分転換?まあ、そのへんですね」。まだ深刻な悲壮感がないことだけが救いだ。  



 朝日新聞 7月9日目
<抜粋> 白鵬2敗、昇進がけっぷち
先場所は優勝決定戦を戦い、今場所の主役となった2人の直接対決。負ければ大関復帰が絶望になるところだった雅山が、白鵬の綱とりをがけっぷちに追い込んだ。雅山はこの日の朝、「何とか突き放して焦らせて、すきあらば行きたいですね」と話していた。突き放しきれはしなかったが、思うように左まわしが取れなかった白鵬を焦らせるのには成功した。不用意に頭を下げて出てくる首ねっこを押さえつけた。 先場所は大関戦に4戦全勝したが、今場所は前日まで3連敗だった。「存在感を見せられましたね」と、してやったりの笑み。「あきらめずに最後まで頑張りたい」と、テレビカメラに向かって宣言した。 一方の白鵬は「立ち合いはあんまり悪くないと思うけどね。あんまり頭下げすぎですね」と言葉少な。単独首位の朝青龍に2差と離され、目をつぶって考え込む時間が長かった。気持ちの切り替えが大事?と聞かれて「そのへんだろうね」と言い残して車に乗った。 この日午後、北の湖理事長は白鵬の横綱昇進については「13勝以上。優勝がめどだが、内容によっては準優勝でも」と話した。雅山に関しては場所前から「11勝は欲しい。次につなぐには最低でも勝ち越しを」と要求してきた。 10日目、雅山は全勝の朝青龍との一番。白鵬は、琴欧州を破って勢いづく把瑠都との顔合わせだ。どちらも信号は「黄」。一つ負ければ、即「赤」に変わる。   



 毎日新聞 7月10日目
<抜粋> 
○…白鵬が冷静に把瑠都を攻略し、勝ち越したた。「全然予想していなかった」という把瑠都の突っ張りにやや後退したが、十分の右四つで止め、上手を許さない万全の体勢で寄り切った。場所前から把瑠都をライバルの一人に挙げ、出げいこした成果が実った。「相手にまわしを取らせないよう考えた。(勝ち越しで)肩の力が抜ければいい」とホッとした表情。
●把瑠都 立ち合いはよかった。(右四つは想定外)組んで反対だと思った。



 読売 7月10日目
<抜粋> 雨で朝げいこできず、「かえって良かった」?白鵬
大相撲名古屋場所10日目(18日・愛知県体育館)──もはや1敗も許されない白鵬が、綱取りの重圧を振り払った。規格外と不敵さが不気味な把瑠都を、うまさと厳しさでねじ伏せた。白鵬が「全然予想していなかった」という把瑠都の立ち合い。丸太のような太い両腕で突っ張られ、まわしが遠くなった。だが、相手の突きがわずかにずれた一瞬を、逃さない。素早く頭を下げ、右四つ。差し手をしっかり返し、パワーの源泉となる把瑠都の上手まわしを封じた。最後は相手が捨て鉢の突き落としを見舞ってきたが、両まわしをガッチリつかんだ白鵬は、体を預けながら、“轟音”とともに寄り倒した。前夜、気落ちした大関は宿舎で「弱いなぁ」と漏らしたという。だが、一晩できっちり気持ちを引き締め直したのはさすがだ。名古屋市内は36度を超える猛暑の後、17日未明から大雨が降り始め、ひっきりなしに降り続いた。愛知・西尾市から名古屋に引っ越してきた宮城野部屋は、土俵も急ごしらえ。雨でぬかるんでけいこ場が機能せず、負けた翌朝というのに、けいこが出来なかった。その分、体が休まったようで、白鵬は「かえって良かったかもしれない」。場所は終盤。どんより雲を吹き払うような白鵬らしい豪快さが戻るか。この1勝を弾みにしたい。(山口博康) 



 朝日新聞 7月10日目
<抜粋> 白鵬のけいこ土俵、豪雨で使用不能に 朝寝坊許され白星
大相撲名古屋場所で綱とりに挑戦している大関白鵬のけいこ土俵が、東海地方で降り続く豪雨のため、18日朝、使用不能になった。 名古屋市緑区に今年から宿舎を構える宮城野部屋の土俵は土盛りが薄く、場所前から「柔らかすぎる」と不評だった。この日朝は若い力士が土俵の湿った個所で炭火をたいて水気を飛ばそうとしたが、うまくいかなかった。 結局朝寝坊を許された白鵬は、前日の敗戦を吹き飛ばす快勝。「休めてよかったかも。でも勝ったからそう言えるんで……」。コメントは湿りがちだった。   



 サンスポ 7月10日目
<抜粋> 
白鵬、終盤戦見据える
横綱昇進に向けてもう負けられない白鵬が、先場所は変化してから仕留めた把瑠都を力強く寄り倒した。立ち合いの相手の突っ張りに「予想していなかった」と後退したが、落ち着いて反撃した。右を差し、左上手をつかんで一気に寄り倒した。難敵を退けて勝ち越しを決めても「これで肩の力が抜ければいいけれど」と、あくまでも終盤戦を見据えた。把瑠都は堂々と正面からぶつかって敗れ、「内容は悪くなかった。勝っても負けても、いい相撲を取っていく」と、落ち込んだ様子はなかった。  



 日刊スポーツ 7月10日目
<抜粋> 白鵬「怪物退治」で勝ち越し
綱とりの大関白鵬(21)が「怪物退治」で望みをつないだ。平幕把瑠都に突っ張りで押し込まれたが弓なりでこらえ、左上手を取った。右四つに組み止めると相手に上手を許さず、一気に出て寄り倒した。前日9日目に2敗目を喫して後がない状況で、勝ち越しを決めた。「(突っ張りは)全然予想してなかった。向こうも『まわしを取られたらやばい』と思って考えてきたね」と額の汗をぬぐった。11日目は琴欧州と対戦する。  



 サンスポ 7月10日目
<抜粋> 
綱とりの夢をつなぎ止める。エストニアの怪物、把瑠都の力強い突っ張りに後退した白鵬がのど輪を外して右四つに組み止めた。左上手を引き付けて、逆襲。前へ。1メートル97、172キロの大きな相手を寄り倒した。「突っ張ってくるとは予想してなかった。(把瑠都は)まわしを取られたらやばいと思って、考えてきたと思う」。前日、大関返り咲きに執念をみせる雅山に不覚を取り、大関、横綱戦を残す終盤戦を前に痛恨の2敗目を喫した。日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は白鵬の横綱昇進ラインについて、「13勝以上の優勝がめど」と明言しており、綱とりへはもう1つも負けられない状況に身を置いた。どんな小さなことでも気分転換になる。梅雨で降り続く雨も、白鵬に味方した。屋外にある名古屋市緑区の宮城野部屋のけいこ場は、前夜からの雨で浸水。部屋の若い衆が土俵上に備長炭を置くなどして懸命に乾かしたが、この日の朝げいこは中止となった。連敗はできないと気負い込んでいた白鵬は、いつもより長く布団の中にとどまり、休養と落ち着きを取り戻した。同部屋付きで育て親の熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)も、目先の勝負から離れたアドバイスを送る。「来場所につなげるような相撲を取れば、結果はついてくるかもしれないよ」。全勝の朝青龍とは2差がついているが、まだあきらめない。「勝ち越して肩の力が抜ければいいけど…」。残り5日、悔いのないように完全燃焼する。  



 日刊スポーツ 7月10日目
<抜粋> 白鵬が把瑠都退治で綱に望み
大関白鵬(21=宮城野)が「怪物退治」で綱とりに望みをつないだ。平幕把瑠都(21)を寄り倒し2敗を守った。前日、力ずくで大関琴欧州を破った「怪物」を、右四つの真っ向勝負で退ける完勝。2敗目を喫した前日のショックも振り払った。横綱朝青龍(25)は全勝をキープ。1敗で大関千代大海(30)平幕の玉乃島(28)と玉春日(34)の3人が追う。関脇雅山(28)は5敗目を喫し、大関返り咲きは絶望的になった。角界を席巻するモンスターを前にしても、身じろぎもしない。把瑠都の突っ張りを弓なりでこらえ、白鵬が左腕を伸ばして上手を取る。身長で5センチ、体重で19キロ上回る相手と、右四つガップリに組んだ。右の腕を返し、左腕を引きつけながら腰を落としての寄り。歯を食いしばり、こん身の力で寄り倒した。「突っ張りは全然予想してなかった。向こうも考えてきたね」。想定外の事態にも、対処できる冷静さがあった。白鵬の強さに関係者から感嘆の声が上がる。北の湖理事長は「投げてない。前に出ている。いい相撲だ。四つ身の型では白鵬の方が上だ」とうなった。支度部屋で驚いたのは琴光喜。戦前の予想は「把瑠都が勝つと思う。(前日には)琴欧州を宙に浮かせて勝つんだからね」。正反対の結果に「『四つ相撲のオバケ』の把瑠都に、四つで圧勝するとは…」と目を丸くした。技量だけでなく、精神面の強さも光った。前日、2敗目を喫したショックに加え実は“天災”にも襲われていた。振り続く雨で宿舎の土俵が水浸しになり、この日の朝げいこは中止せざるを得なかった。入門時から指導する熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)も「負けた後だから本人も、けいこをやりたかっただろうに…」と頭を抱えた。そんな逆境の中での連敗阻止。白鵬本人にも「かえって(けいこができないことで)休めて良かったかも」と受け止められる余裕がある。まだあと5日、綱とりへがけっぷちの戦いは続く。「(勝ち越しで)もっと肩の力が抜ければ」。梅雨が明けるころ、純白の綱を張る、晴れ姿の自分がいることを信じて、死力を尽くす。【太田尚樹】  



 デイリースポーツ 7月10日目
<抜粋> 白鵬 難敵に勝って綱とり残った
大相撲名古屋場所10日目(18日・愛知県体育館)、綱とりへもう1敗もできない大関白鵬が把瑠都を寄り倒し、2敗で踏みとどまった。横綱朝青龍は関脇雅山を寄り倒しで退け10連勝。5敗目の雅山は今場所後の大関復帰が絶望的になった。大関千代大海は大関琴欧州を寄り切り1敗をキープ。平幕の玉春日、玉乃島はともに勝って1敗を死守した。また東幕下3枚目の木村山が勝ち越しを決め、今場所後の十両昇進の可能性が高まった。綱とりへわずかな希望をつないだ。白鵬は突っ張って出てきた把瑠都を左上手を引いて組み止めた。差した右腕を返して前に出ると、最後は全体重をかけて身長197センチの巨体を寄り倒した。「突っ張りは予想していなかった。上手を取られなかったのがよかったね」。先場所は変化して仕留めた相手だが、今場所は力相撲で退けた。場所前に名古屋入りすると、真っ先に出げいこの相手に指名。「番付は違うけど一番のライバル」と警戒する相手の実力を体で確かめた。「まわしを取られたらヤバイ。場所前にけいこしていてよかったよ」。強い相手を研究する努力が、大事な一番で実を結んだ。この日は連日の雨で部屋の土俵が水浸しになり、朝げいこが中止になった。コンディション維持が困難な中で、11日目の琴欧州戦から横綱・大関戦が始まる。残り5日間、全勝が綱とりの条件。「まだ肩に力が入っているけど疲れは大丈夫」。白鵬は正念場の終盤戦を見据えた。  



 毎日新聞 7月11日目
<抜粋> 
○…白鵬が琴欧州を力でねじ伏せた。立ち合いでさっと左上手を取ると、慎重に引き付け寄り倒した。大関対決だが、力の差を感じさせる一番だった。綱取りの望みはまだ残っているが、朝青龍との2差は変わらず、苦しいことに変わりはない。白鵬は「自分の相撲を取りたい。ここまでくると思い切りいくしかない」ときっぱり。  



 サンスポ 7月11日目
<抜粋> 
白鵬、琴欧州に万全の取り口
今の白鵬に切羽詰まった気持ちはない。綱とりに望みをつなぐためには、とにかく勝ち続けるしかないからだ。「ここまできたら思い切りしかない。開き直り? そういう感じもある」。攻める姿勢を貫いている。先輩大関の琴欧州との対決は左から張って出て、すかさず左上手をつかんだ。右下手もがっちりと引いた。右四つ。得意の体勢に持ち込んだ。胸を合わせて、相手には決して左上手を許さない。あとは最後の詰めだ。「慎重にいったけど、慎重すぎても駄目。出るところは出る」。苦しい琴欧州が左を巻き替えにきたところで、引きつけて前進。体の伸び切った相手を腰を落として寄り倒した。前日の把瑠都に続き、この日も難敵を万全の四つ相撲で下した。支度部屋では静かに目を閉じて取組を振り返り、何度もうなずいた。落ち着いた表情にも、自ら「笑顔が出ないね」と苦笑い。綱とり初挑戦の重圧と戦っている自己を客観的に見る余裕が感じられる。朝青龍との星の差は2のまま。互いに勝ち続ければ、千秋楽を待たずに白鵬の優勝は消える。できることはただ一つ。「あと4日。硬くならず、自分の相撲を取る」と力を込めた。  



 日刊スポーツ 7月11日目
<抜粋> 白鵬「巨人連破」で2敗守る
綱とりの大関白鵬(21)が2日連続の「巨人退治」で2敗を守った。前日10日目の197センチの把瑠都に続き、この日は203センチの琴欧州と対戦。立ち合いで得意の左上手を取ったが攻め急がず、相手が左を巻き替えにきたところを引きつけて前に出て寄り倒した。「上手を完全に取れてなくてなかなか前に出られなかったから、取り直してから攻めた。落ち着いて行けたと思う。あと4日、硬くならずに自分の相撲を取りたい」と話した。12日目は過去5勝4敗の難敵・栃東と対戦する。  



 毎日新聞 7月12日目
<抜粋> 
◇白鵬、落ち着いた攻め
栃東戦はこの1年、不戦勝を除くと3敗。白鵬が警戒していた一人だった。だが、左ひざを痛めている栃東では、相手にならなかった。簡単に右を差して組み止め、前に出た。右でまわしを引き付けながら最後は左上手も引いた。「前に出てこられると怖い」という栃東は残す腰もなく、左ひざから崩れた。白鵬は立ち合いで得意の左前みつがとれなくても、「右が入っておっつけていった」と落ち着いて攻めることができた。前日の琴欧州戦後、宮城野部屋で指導する熊ケ谷親方(元前頭・竹葉山)に腰の高さを指摘された。「慌てるから立ってしまう。じっくりすれば腰が降りる。平常心が大切だ」と熊ケ谷親方は説いた。朝げいこでは腰を低く降ろして仕切りを繰り返し確認した。横綱昇進は優勝が基本条件だ。正念場の緊張する土俵が続くが、「だいぶ慣れてきた」と白鵬の表情にも余裕が出てきた。朝青龍との2差にも「まだ何か起きるかも」と熊ケ谷親方。前半好調だった栃東と千代大海はともにひざのけがで失速。13日目はその千代大海と対戦し、残りは魁皇と朝青龍だ。優勝目前の朝青龍に対抗し、場所を盛り上げる大関は白鵬しかいない。【村社拓信】  



 日刊スポーツ 7月12日目
<抜粋> 白鵬、天敵栃東下し綱に望み
綱とりの大関白鵬(21)が難敵を退けて10勝目を挙げた。不戦勝を除けば4連敗中の栃東が相手だったが、立ち合いで右下手を取ると、左前まわしもつかんで万全の態勢で寄り倒した。支度部屋では「フーッ」と大きく息を吐きながら「前に攻められたのが一番。負けられなかった。(この1勝は)大きいですね」と安どの表情を浮かべた。13日目は千代大海と対戦する。  



 サンスポ 7月12日目
<抜粋> 
白鵬「大きな1勝」
綱とりへ後がない白鵬は、栃東を寄り倒して10勝目。望みをつないだ。「右が入ってうまく追っつけられた。(出たときが)勝負だなと思った。(栃東が崩れ落ちて)びっくりした」と左ひざが万全でない栃東を圧倒した。「前に攻められたことが一番。綱とりの雰囲気にもだいぶ慣れてきた。この1勝は大きい」と手応え。全勝の横綱とは2差だが、まだまだあきらめてはいない。  



 日刊スポーツ 7月12日目
<抜粋> あきらめない…白鵬10勝
白鵬が「難関」を突破して白星を2ケタに乗せた。低い立ち合いから栃東の右下手をつかむと、左前みつも引いて万全の体勢。一気に前に出て寄り倒した。不戦勝を除くと4連敗中だった難敵を退け「前に攻められたのが一番。(この1勝は)大きいですね」と大きく息をついた。朝青龍との差は2つ。綱とりへ向け、北の湖理事長は依然として「1差で追っていて(直接対決で)負けて2差で(優勝を)決められるのと、2差で決められてから(直接対決で)勝つのと、この重みの違いをどう見るかだ」と厳しい見方を示す。それでも周囲は信じている。元付け人で新十両の龍皇も26日からのモンゴル帰省をキャンセルし、その日行われるはずの伝達式に備えている。今の白鵬にできるのは、あと3日間、白星を積み重ねることだけ。「重圧? それはだいぶ慣れてきたから」。口元を引き締め、場所を後にした。  



 スポーツ報知 7月12日目
<抜粋> 白鵬が2敗死守
モンゴル出身の東正大関・白鵬(21)=宮城野=が綱取りに望みをつなぐ2敗を死守した。西大関・栃東(玉ノ井)を寄り倒して10勝2敗。昇進には横綱・朝青龍(高砂)戦を含む残り3番を落とさないことが最低条件と、厳しい戦いは続く。単独トップの朝青龍は西大関・琴欧州(佐渡ケ嶽)を下して12連勝。白鵬、平幕の玉乃島、玉春日の3人が2差で追うが、13日目に朝青龍が大関・魁皇に勝ち3人がそろって敗れれば、2場所ぶり17度目の復活優勝が決まる。白鵬が鬼門の栃東戦を乗り越えた。立ち合い、左の前まわしは取り損ねたが、右の差し手が早い。拍子抜けしたのは、右四つで寄り立てた瞬間だ。左ひざから崩れ落ちる手負いの大関にかぶさるように寄り倒し。「(相手の力が抜けて)びっくりしました。前に出ているからそれが一番です」。幕内出場通算200回目の白星を静かに喜んだ。名古屋市緑区の宿舎のけいこ土俵は屋外の天幕下。連日、吹き込む雨の影響で軟化しており、相撲は取れない。この日の朝は、やむなく土俵周辺でのすり足など軽めのけいこにとどめた。だが、焦りはなく、父・ムンフバトさんから聞いた昔話を披露した。1966年7月はウランバートル市が洪水に見舞われ、ナーダム(民族祭典)は雨で、モンゴル相撲が草原でできなくなり、体育館で行われた。「お父さんが3度目の優勝をしたのは大雨のときだったそうです」。雨も吉兆ととらえるプラス思考だ。だが、ここへ来ての朝青龍との2差は重い。星勘定すれば13勝2敗が最低条件。ただし千秋楽を待たずに朝青龍が優勝を決めてしまえば、楽日の直接対決が“消化試合”となってしまう。北の湖理事長(元横綱・北の湖)は「先に優勝が決まってしまえば、厳しい目でみられるでしょう」と分析。場所を盛り上げるためには、14日目に朝青龍戦を繰り上げることも可能だが、放駒審判部長(元大関・魁傑)は「現時点では考えていない」としている。夢実現のためには、目前の敵に勝っていくほかはない。  



 スポニチ 7月12日目
<抜粋> 白鵬2敗キープ 朝青龍21日にもV
1敗も許されない状況で、白鵬は自分の相撲を貫いた。立ち合いで大きく左足から踏み込んだ。最初は栃東の左まわしを引けなかったが、右下手を取ると前に出ながら左前みつを引いた。その後は体を預けて寄り倒し、2敗を守った。「最初は左を取れなかったけど、右がうまく入ったからね。右からうまくおっつけたところが勝負だと思った」対戦成績では5勝4敗と上回っていたが、不戦勝が2つ。そして2連敗中と、栃東は苦手な相手だった。この日、雨の影響で浸水していた土俵が復旧し、3日ぶりとなった名古屋市内の部屋での朝稽古では、龍皇とともに取り口を研究。その成果を土俵で出した。入門時から指導する熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)のひと言で目覚めた。雅山の前に痛恨の2敗目を喫した9日目の夜、普段は午後11時には就寝している白鵬が考え込んで寝付けなかったという。親方は「負けた相撲は右足から踏み込んでいる。左足から踏み込め。左まわしにこだわるんだ」と助言。大関は10日目以降、親方の言葉通りの相撲で3連勝した。横綱・朝青龍が12連勝で独走気配。北の湖理事長は「13勝以上の優勝で昇進の話題が出る。(千秋楽前に)朝青龍が優勝を決めた時、どんな印象を持たれるか。(13勝で準優勝では)重みがねえ」と説明した。逆転優勝には他力を頼らざるを得ない極めて厳しい状況に追い込まれている。それでも白鵬は「一日、一番」と邪念を捨て、残り3番に勝つしかない。  



 毎日新聞 7月13日目
<抜粋> 
○白鵬 (千代大海の突っ張りをかいくぐりまわしをとって寄りきり)バランス崩れたが、うまく下から攻めた。我慢しかないと思って前に出た。  



 読売新聞 7月13日目
<抜粋> 
横綱が優勝に王手をかけたことで白鵬は少し気落ちしたのか、支度部屋でため息。終盤に安定してきただけに、「今までの自分の相撲を取るだけ」。朝青龍の復活優勝は濃厚となった。綱を目指す白鵬は、少なくとも千秋楽の直接対決を制し、残る2日間を連勝で結果を待つしかない。(一円正美) 



 サンスポ 7月13日目
<抜粋> 
厳しい中でも懸命に勝つ-白鵬、昇進問題はいかに
白鵬は苦しくて厳しい残り2日間を迎える。優勝は朝青龍の手中にほとんど収まっているが、絶対に負けられない。それでも連勝したところで横綱に昇進できるかどうかは分からない。そんな中で懸命になって相手を倒している。千代大海の突き、押しをこらえ、もろ差しから寄り切り。「体が動いてますよね。ここまで来たら我慢しかない」と一点を見据え、表情は変わらない。直接対決の前に朝青龍の優勝が決まる可能性が高まっているが「それはそれでいいんじゃないですか」と静かに話した。昇進問題はどうなるのか。朝青龍の優勝が14日目に決まれば、その時点で白鵬との星の差は二つ。北の湖理事長(元横綱北の湖)は「1差と2差では重みが違う。わたしは厳しい見方をしている」と話す。逆に昇進問題を預かる放駒審判部長(元大関魁傑)は「優勝に準じるか準じないかは別にして、理事長は目安は13勝と言っている。残り2日間勝ったら、それをクリアする」と期待を抱かせる発言をした。千秋楽まで結論は出ないが、それも白鵬がすべて勝った上での議論となる。2敗目を喫してからの4日間は、追い詰められながら抜群の集中力を発揮。「今までの自分の相撲を取るだけです。それで駄目だったら、しょうがない」と悲壮感すら漂わせる21歳の若き大関の思いは、果たして届くだろうか。  



 日刊スポーツ 7月13日目
<抜粋> 白鵬、綱に望みつなぐ11勝目
大関白鵬(21)が11勝目を挙げた。大関千代大海の突っ張りにも下がらず、左前みつをつかむと一気に寄って出た。2敗を守って、綱とりと優勝に何とか望みをつないだ。「やれることをやってダメならしょうがない」。自力優勝はないだけに、声のトーンは上がらない。ただ、集中力は途切れておらず「体は動いていますから」と、残り2日での完全燃焼を誓っていた。  

















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